Oct 22, 2009
革張りのソファと生地のソファ
ソファーは革がいいのか、それともオプホルストドゥイいいかな。一般的に言えば、革のソファより長くならないようだ。オプホルストドゥヌンデザインや色によるだろうが、汚れが目立つ。カバーを取り外して洗濯可能であれば良いが、これもあるソファーとすることができないソファがあり、たとえできても、洗濯するために分離、再付ける作業もかなり大変だろう。私はここ17年ほどベッドで眠っている。しかし、真夏の2ヶ月寝室にエアコンがないので、エアコンのある畳の部屋で寝ることにしている。また、真夏以外はベッドで寝ているが、特に冬は畳で、自分よりも暖かいし、夜中にトイレに行くために起きて、また布団に入るのも楽だ。しかし、一つ難点があるクッションがとても良くて、腰痛や猫背はよくないのだ。
シャープがau向けに開発したAndroidスマートフォン「IS03」は、ワンセグ、おサイフケータイ、赤外線通信、EZメール、LISMO、au one ナビウォークなど、これまでauで慣れ親しんできた機能やサービスを使えるのが大きな特徴。
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こうした徹底した日本人向けのカスタマイズが功を奏し、発売前の「購入宣言」キャンペーンでは約h30万人が登録、発売後も順調な売れ行きを記録している。KDDIの田中社長が発売記念イベントで「感無量だ」と話していたように、KDDIとシャープ“渾身のモデル”といえる。
そんなIS03には、どのようなこだわりが込められているのだろうか。シャープ 通信システム事業本部 パーソナル通信第三事業部 商品企画部の高橋洋之氏と中田尋経氏に話を聞いた。【田中聡,ITmedia】
●スマートフォンはまだ市民権を得ていない
2010年には多数のスマートフォンが発売されたが、「スマートフォンはまだ市民権を得るに至っていない」と中田氏は話す。「赤外線通信ができない、おサイフケータイが入っていないなど、従来のスマートフォンでは今ケータイで普通に使っている機能がありません。だからといって、2台持つのはちょっと……と思う人や、名前は聞いたことはあるけど、スマートフォンで何ができるのかが分からないという人は多いでしょう。そうした壁を取り払えば、スマートフォンは使いやすい潜在性を秘めているので、そこに注力しました」(中田氏)
IS03でシャープが掲げたのが「スマートとネクスト」というコンセプトだ。「(従来の)ケータイにもアプリを追加できますが、スマートフォンに比べると機能が限定されていて、基本的にプリセットされている機能を使い続ける必要があります。そうしたケータイの安心感を継承させながら、使いやすさをもっと訴求できないか。シャープならではのスマートフォンを提供していこうと考えました」と中田氏は話す。
シャープはau向けAndroidの初号機として、QWERTYキーボードを備えた「IS01」を開発したが、コンセプトはIS03とは異なる。「IS01はAndroidの初号機なので、先進性を求めるアーリーアダプターをターゲットにし、キーボードの使いやすさやディスプレイの大きさなどにこだわりました」(中田氏)。一方、IS03ではスマートフォンの“障壁”をなくし、より幅広いユーザーに使ってもらうことを目指し、20〜30代前半のユーザーをターゲットに据えた。
●使いやすさの限界を考えて「幅63ミリ」に
男性のみならず、Twitterやブログなどで頻繁にコミュニケーションをする女性も潜在的なターゲットと考え、手の小さな女性が持っても違和感のないサイズを目指した。特にこだわったのが「幅」だ。IS03の幅は63ミリで、これはいくつかのサンプルを取った結果、「63ミリ」は女性が使いやすいと感じる限界だと判断したという。「箱のような形状だと持ったときに手が疲れるので、手に当たったときの柔らかさをいくつか検討し、手になじむラウンドフォルムにしました」(中田氏)
一方で、50ミリ程度の幅が多いケータイと比べると、63ミリは太い。この点について中田氏は「これ(63ミリ)以上細くなると、画面が小さくなってしまい、ブラウザなどで細かい字を読むのも難しくなります。カメラで撮影した写真をきれいに見てもらうためにも、高精細な液晶が欲しい。ある程度の大きさと視認性を実現するにはこれくらいの幅は必要と考え、バランスを取りました」と説明する。
ボディサイズの苦労も多かった。「赤外線通信、960万画素CCDカメラ、ワンセグ、おサイフケータイなど現行ケータイの機能を入れることは最初から決まっていましたが、すべてを盛り込むと、当初はサイズ的に入り切りませんでした。技術からは『そんなことできるわけない』と言われたこともあり、毎日ケンカに近いやり取りをしていました」と中田氏は苦労を振り返る。
スポーティな雰囲気を演出するために、周囲のフレームを目立たせたが、このフレームの厚さにも頭を悩ませた。「フレームに面積を取りすぎてカバー側面が薄くなると、爪を入れてカバーを外しにくくなります。サイドキーもある程度の大きさが必要です」と、ほかの要素との兼ね合いを考えながら、フレームを含む厚さ、約12.6ミリが決定した。
さらに「オレンジはauのスマートフォンだと主張したい」(中田氏)との考えから、(本体カラーの)オレンジのカメラ周りはオレンジのラインで囲った。「IS01は特殊な端末でしたが、IS03ではauの特色と登場感を打ち出したかったので、auのテーマカラーでもあるオレンジを採用しました」と中田氏はカラーのこだわりを話す。ホワイトは女性が爽やかに使えるよう、カメラ周りにブルーのラインを採用。ブラックにはマットな塗装を施し、落ち着いたカラーに仕上げた。ホワイトとオレンジには裏面にパールの粒子を入れているのも特徴の1つだ。
●小型化にも貢献したコンビネーション液晶
同時期に発売された他キャリア向けのシャープ製端末「LYNX 3D SH-03C」と「GALAPAGOS 003SH」は、ワイドVGA(480×800ピクセル)液晶を備えるが、IS03はより高解像度のダブルVGA(640×960ピクセル)液晶を搭載する。さらに、キーのノイズを減らすよう、表面には物理キーではなく、メモリ液晶の中にセンサーキーを装備した。ダブルVGA液晶の中にセンサーキーを置くことも検討したそうだが、解像度が犠牲になってしまうため、メモリ液晶を採用した。
時刻やバッテリー残量などの情報を常時表示できるメモリ液晶は、サイズの小型化にも貢献する。「液晶パネルを2枚載せると筐体が大きくなってしまいます。全体のサイズを縮小しつつ、コンビネーション液晶として、1枚のガラスの中にモバイルASV液晶とメモリ液晶を搭載できました。メモリ液晶はコントラストがはっきりしているので、暗いところでも文字は読みやすいです。真っ暗闇ではさすがに難しいですが、外を歩けるくらいの明るさなら文字は読めます」(中田氏)
メールの本文やEZニュースEXのテロップなどもメモリ液晶に表示できたらさらに便利に使えそうだが、「メールの本文を見せるとなると、CPUを動かさないといけない。であれば、メインディスプレイで見た方が早いと考えました」と中田氏は説明する。
コンビネーション液晶はIS03ならではの魅力だが、一方でSH-03Cと003SHが訴求する3D液晶は搭載していない。シャープの3D液晶には、左右の目に異なる映像を見せるための「視差バリア」という層を設けているが、そのために厚さが増してしまう。中田氏が「少しでも多くの人に安心して使ってもらえるよう、スマートフォンの完成形を目指しました」と話すように、今回はスマートフォンとしての使いやすさを第一に考えた。
●IS03が「AQUOS SHOT」でない理由
カメラは、スマートフォンの中では比較的スペックの高い960万画素CCDを搭載し、モジュールは8Mクラスと同サイズを実現している。「最高のスマートフォンを提供する上で、CCDカメラは落とせません」と中田氏もこだわりを見せる。ケータイでは12Mや14Mなど1000万画素オーバーのカメラも珍しくないが、12Mサイズだとボディの一部が膨らんでしまうため、搭載は見送った。
押しやすい半月型のシャッターキーを側面に搭載したのも、こだわったポイントだ。このシャッターキーではカメラの起動、撮影、そして半押しでピント合わせもできる。IS03の開発当初はシャッターキーは載せる予定はなく、担当者の中でも意見が分かれていたという。「iPhoneにもシャッターキーはないという意見もあれば、横で撮るのにシャッターキーがないのはおかいしという意見も挙がりました」と中田氏は話す。最終的には利便性を考え、押しやすい形状のシャッターキーを採用した。
カメラのスペックや操作性を考えると、IS03にはシャープのケータイカメラブランド「AQUOS SHOT」を冠していてもおかしくなさそうだが、高橋氏は「AQUOS SHOTの名前は、その時点での最高峰のカメラを備えたモデルに冠しているので、今付けるなら10M以上は欲しいです」と説明する。スマートフォンだからAQUOS SHOTは付けないというわけではないようだ。
●メールと文字入力をさらに使いやすく
ワンセグ、赤外線、おサイフケータイはもちろんだが、これまでのauケータイでも利用できたオムロンの歩数計を内蔵しているのも便利なポイントだ。この歩数計では「走行時の一歩」と「歩行時の一歩」を区別し、適切なエクササイズ量を割り出してくれる。端末を振るだけでは歩数がカウントされないので、より正確に計測できる。また、従来のauケータイでは1カ月分の歩数履歴しか残らないが、IS03では2年分の履歴が保存される。「歩数計は専用のマイコンを使っており、CPUはスリープさせたままカウントするので、低消費電力を維持したまま常時計測できます」(中田氏)
メールアプリは、IS01ではEZメール、Cメール、PCメールを1つのアプリに統合していたが、IS03ではケータイから乗り換えても違和感なく使えるよう、EZメールとCメールは「メール」アプリ、PCメールは「PCメール」アプリに分けている。「受信したCメールには『C』のアイコンが付くなど、使い勝手もケータイに近づけています。また、自分あてにテストメールを送れるよう、あて先にプロフィール(自分のメールアドレス)を引用できるようにしています」(中田氏)
日本語入力システムの「iWnn」は他社製品と共通の部分が多いが、シャープ独自の機能として、カーソルの移動回数と連動して変換候補を絞れる「ワイルドカード」や、誤入力の補正機能を備えた。補正機能では、例えば「あすた」と打って「補正」を選ぶと、「明日」が候補に現れるといった具合だ。
ちなみに、シャープケータイといえば、日本語入力システムでは「ケータイShoin」がおなじみだ。ケータイShoinにはT9のように「あ」行の言葉だけで変換できる「ワンタッチ変換」など便利な機能を備えており、スマートフォンへの搭載も期待されるが、今のところその予定はないという。「きめ細やかな機能は段階的に進め、まずは基本的な機能を充実させていきます」(中田氏)
隠れた便利機能として、ロック画面の状態でシャッターキーを長押しするとフォトライトが点灯し、音量調節キー(下)を長押しするとマナーモードの設定ができる。
IS01よりも“ケータイらしい使い勝手”を目指した一方で、省かれた機能もある。プリインストールされている「Documents To Go」は、IS01ではファイルの簡易編集やPDFの閲覧ができたが、IS03では「一般ユーザーを対象にしたため」(中田氏)、PDFの閲覧機能は省いている。PDFファイルはAndroid マーケットから「Adobe Reader」(無料)をインストールすれば閲覧できるが、知らないユーザーは戸惑うかもしれない。
もう1つサービス面で惜しいのが、グローバルパスポート(CDMA)に対応しているものの、「開発期間と本体サイズの問題」(中田氏)からGSMローミングには対応していないこと。IS01はそもそもグローバルパスポートに対応していなかったので、CDMAローミング可能になったことは進化点だが、003SHが3G+GSMローミングを利用できることを考えると、やや残念だ(SH-03CはW-CDMAのみ対応)。
●OSアップデートは重要な課題
ここ最近は、AndroidのOSアップデートの話題を見聞きすることが増えた。 前モデルのIS01ではAndroid 2.1へのアップデートを行わないことが発表されて話題を集めたが、IS03は来春にAndroid 2.2へのアップデートを予定している。中田氏が「アップデートは大きな課題」と話すように、メーカーにとってもOSアップデートは重要事項だ。
ソフトバンクの003SHは発売当初からAndroid 2.2を採用しているが、IS03でも2.2を採用することは検討しなかったのだろうか。「IS03はAndroidの標準プラットフォームをなるべく生かした形で開発しています。完成度を上げるためには開発期間が必要なので、まずは2.1を採用しました。ケータイに慣れている方でも安心して使ってもらえるスマートフォンを早く出すことを優先しました」と中田氏は話す。「アップデートの予定は初めから考慮していた」とのことなので、UIも含め、2.2でどこまでバージョンアップするのか期待したい。
シャープはAQUOSケータイやAndroidベースの「点心」OSを採用したスマートフォンを中国に投入するなど、海外展開も積極的に行っている。IS03も海外に投入することが期待されるが、高橋氏は「IS03をベースにしたモデルを海外で出す可能性はありますが、日本仕様のワンセグやFeliCaの扱いをどうするかを決めなければなりません」と慎重な姿勢。世界でGALAXY Sを発売しているSamsung電子は、韓国向けには携帯向けデジタルテレビ放送の「T-DMB」を搭載しているが、日本向けにはT-DMBを省いたものを開発している。であればシャープも……と思うのは安直かもしれないが、日本以外の国にローカライズされたIS03も見てみたい。
IS03で順調なスタートを切り、春モデルとして小型の「IS05」も発表されているが、今後のモデルにも期待が集まる。次の発表は夏モデル……となると、防水性能の実装も予想される。「今後は市場の要望とKDDIさんの戦略を考える必要があります」と中田氏は言葉を選ぶが、「Androidなので、まずタッチパネルは必須。そこで快適に操作をするために液晶画面を大きくすると、どうしてもサイズが増すので、どこまで薄くコンパクトにできるかは課題の1つです」と話す。「Androidを生かした新しい使い方、タブレットのような端末もありかもしれません」
「ソフトとハードの両方でここまでぶつかり合ったのは久々」と中田氏が話すように、IS03では目標とするサイズの実現と、ケータイらしく使えるソフトウェアの実装にこだわり抜いた。IS03を手に取れば、そんなシャープの技術の粋を感じられるはずだ。
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