Jun 22, 2010

出張に便利な名古屋のホテル

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 ◇前年度比0.8%増、3年ぶり上向き
 県は14日、11年度当初予算案を発表した。一般会計は1兆6899億4100万円で、前年度当初比で0・8%増えた。人材や成長分野など「未来への投資」、医療・福祉など「暮らしの安心・安全」を重点分野に編成。企業会計、特別会計を合わせた総額は2兆3378億4808万円で、同0・5%増となった。上田清司知事は同日の記者会見で「世界に通用する人材が企業や大学研究者で多く誕生することが、結果として県の健全な発展に資する」などと述べた。【佐藤丈一、町田結子、西田真季子】
 ◇収支不足見込み、選択と集中促進
 予算規模が増加に転じたのは3年ぶり。しかし、戦後一貫して伸び続けた県予算は98年の1兆9197億6700万円をピークに、縮小傾向にある。
 県は予算編成にあたり、1025億円の収支不足を見込んだ。継続事業を中心に事業を総点検し、一層の「選択と集中」を進めた。
 歳入のうち、県税収入は前年度161億円(2・7%)増の6215億円と4年ぶりの増。特に、企業業績の回復に伴い、法人2税(法人県民税と法人事業税)は同23・4%増の1103億円を見込んでいる。地方交付税は45億円(2・3%)増の2013億円。
 歳出は、人件費など「義務的経費」が9756億円で予算全体の57・7%を占めるなど、財政が硬直化。中でも生活保護や県債償還など「扶助費・公債費」は185億円(6・2%)増。
 「未来への投資」以外にも、埼玉のブランド力向上▽介護・医療・福祉の充実と防災体制や治安向上、の各分野に重点配分し、メリハリを付けた。
 ◇景気悪化に伴い福祉予算が増加
 生活保護や介護保険など福祉関連予算が増加したことで、県財政を圧迫している。
 景気悪化に伴い、08年度は約5万7000人だった生活保護受給者は今年度、約8万1000人(12月現在)まで増加した。今年度の生活保護扶助費の計上額は前年度10億円(12・8%)増の89億円となり、扶助費を押し上げた。また、介護保険制度のサービス利用者の増加により、介護給付費負担金も年々増加している。今年度の予算額は前年度28億円(7%)増の448億円で過去最高となった。
 ◇未解決事件専従、県警が増員へ
 県警も14日、11年度当初予算案の主要政策を発表した。殺人など凶悪犯罪の未解決事件の専従捜査員や、サイバー犯罪の取り締まりにあたる捜査員など警察官計79人を増員するほか、運転免許証の再交付をJR大宮駅西口の大宮ソニックシティビル内でもできるように窓口を新設する。交番と駐在所計8カ所も建て替える。【石丸整】
 ◇県債4年ぶり減 額、依存度とも
 県の借金にあたる県債の発行額は3007億円で前年度から10・9%減った。地方交付税の不足分を補うための「臨時財政対策債」が前年度比267億円減となる一方、法人2税の増収が見込まれるため。歳入に占める県債の割合を示す県債依存度は17・8%で、発行額、依存度共に4年ぶりに減少した。
 一方、11年度末の県債残高は総額3兆4909億円となる見込みで、4年連続で過去最高を更新した。単年度の利息だけで626億円。県民1人あたりに換算すると、49万円の「借金」となる。
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 ■解説
 ◇問われる成果の質
 09年度「埼玉版グリーンニューディール」▽10年度「県雇用ニューディール」▽11年度「脱・内向きプロジェクト」−−。過去3カ年の県の当初予算で、上田清司知事が掲げた目玉政策だ。年ごとにバラエティーに富む。
 今回の同プロジェクトは、留学支援などで国際的に活躍できる人材育成を目指すのが目的だ。経済雇用対策を意味するニューディールと同様に長期的な戦略が必要な分野だが、経費自体は基金を取り崩して賄う。計算では、6年間で使い切る。
 県財政は年々厳しさを増す。財政を再建し、コストを最小限に抑えた独自事業の成果をいかに可視化するか−−。上田県政は8年近くその狭間でやりくりを重ねてきた。知事室は県の政策での数値目標と結果を示すグラフで埋まり、最近の記者会見ではその実績を強調する場面が増えた。
 今回の予算からも新機軸を打ち出す意欲こそ垣間見えるが、中長期的には政策に一貫性や継続性を欠く印象も否めない。知事選は8月。上田県政は、2期8年間を通じた成果の質が問われる時期でもある。【西田真季子】
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 ◆県の主な事業
 ※▼は新規(一部新規を含む)、▽は継続事業
 ◇医療
▼総合周産期母子医療センター整備 13億1200万円
→埼玉医大総合医療センターにNICU(新生児集中治療管理室)を30床増床など
▼県北地域医療機能強化支援 1500万円
→深谷赤十字病院に大学医学部の研究の一環で医師派遣
▼母体搬送コーディネーター設置 3000万円
→NICUの空き状況を、コーディネーターが調整し、県内外の搬送先を効率的に選定
 ◇福祉
▼発達障害児・者への支援 1億8800万円
→早期の発見と支援の推進、子育て不安を軽減する親支援、診療・療育の拠点施設の整備など
▼高齢者と地域のつながり再生事業 5億8900万円
→支え合い活動の体制作り、活動拠点の整備補助など
▽特別養護老人ホーム等の整備促進 37億9100万円
→新設や増床の整備費を補助し、1414人分を確保
 ◇雇用・企業
▼次世代自動車産業への参入支援 3800万円
→「次世代自動車支援センター埼玉(仮称)」で、中小企業に電気自動車やハイブリッド車産業への参入を促す
▼「企業成長サポート資金」の創設
→環境、医療、福祉事業などに進出・拡大を図る事業者に最大2億円を長期低利で融資
▼就業支援ワンストップサービスの強化 2900万円
→若者・中高年の就業支援拠点を男女共同参画推進センター「WithYouさいたま」に移管
 ◇子育て
▽保育所待機児童対策の推進 47億6500万円
→保育所などの整備で、受け入れ枠を4500人分拡大
▼父親の育児推進 280万円
→育児のヒント集の作成、お父さん応援講座の開催など
 ◇教育
▼私立学校耐震改修事業費補助 3億5500万円
→私立の高校と幼稚園に県単独の補助制度を新設
▼土曜日の活用事業 278万円
→地域の学習支援ボランティアを養成し、小学校低学年の補習的な学習を実施
▼特別支援教育の推進 9億9900万円
→知的障害特別支援学校(草加)設置による教室不足の解消など
 ◇その他
▼「埼玉発世界行き」脱・内向きプロジェクト 3億3900万円
→10億1200万円でグローバル人材育成基金(仮称)を作り、学生の留学や若手社員の海外研修を支援など
▽八ッ場ダム(群馬県)関連 55億3700万円
→予定通り本体工事が行われるとみなし、直轄事業負担金など本体工事分約40億9500万円と生活再建予算分を計上
▼電気自動車等の利用促進 7900万円
→電気自動車用の充電設備などを整備

2月15日朝刊

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